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2016年11月30日水曜日

【漫画感想】「バカ姉弟」安達哲



新刊だったのでビックリした。
月間ヤングマガジンで連載してたようだ。
10年ぶりなんだそうだ。
前回までのは全5巻出てるよ。
とても好き。
というかガッツリ好き。
こんな漫画が描けたら良いなぁとうっとり憧れてしまうほどに。



姉と弟の双子の
5歳くらいの
ご姉弟の
なにげない日常を切り取った漫画。

それが嬉しくって幸せで楽しいのだ。



お二人はなかなか優秀な子達で
今は両親が忙しく二人だけでずっと暮らしている。
でも、まわりの大人たちが何かと世話をしてくれるのだ。

世話をすると言っても
「してあげてる」じゃなくて
「お世話したい!」と熱烈に思ってしまうほど
お二人はカワイイ。

そのカワイイも可愛らしくてカワイイじゃなく。
かと言って子供らしくてカワイイってわけでもない。

それは例えるのが難しいのだが
あえて言うのならば
「仏様のようにカワイイ」
なのだ。



すっごく親しみ易い尊さがそこにある。
よく子供は仏性そのものだ、みたいな話があるが。
そんな感じだ。
みんながみんな、お二人をかまってしまいたくなる。

そして回りにいる人達もとても魅力的な人達なのだ。
とても良い世界がお二人の回りに広がっている。
回りの人がいるからそうなのか
お二人がいるからそうなのか



それはともかく
心がゆったりまあるくなるので
ほてほてと読むが良いよ。

この世は捨てたもんじゃ無ぇですよ。






2016年11月29日火曜日

【漫画感想】「レイリ」作:岩明均 画:室井大資

■「寄生獣」の岩明均と「秋津」の室井大資がコンビを組んだ漫画だと突然知ったら
単行本が1,2巻同時発売だった。
この時点までまったく知らなかったし知れなかったのどうかと思うが。
なにやら漫画家さんやクリエイターの方々が色めきだってオススメしているので
イキオイに押されてついつい買ってしまった。



■そして読んだ。
ちょっとずつ読むつもりだったのだけど
2巻まで一気に読んでしまった。
そしてもう続きが読みたい!

■日本の戦国時代
農民の娘レイリ。
戦場帰りの武士の手柄首代わりとして
家族を殺される。
天涯孤独の身となったが
ふとしたことから、
とある武家に身請けされ、
なんとかすこやかに育つ。



しかし、あまり健やかではなかった。
カラッと明るい女の子なのだが
ひとたび剣を取るとめっぽう強い。
その猛々しさは、もはや狂気を含んでいる。

そして主人に向かって言うのだ。
私を使ってください。
あなたのために私を利用してください。
ならば私はあなたの敵を何人も何十人でも殺します。
そして役目を終えれば死にます。
だから、私を、使ってください!

真っすぐな目でそう言うのだ。

そしてその国で戦争が始まり。
奇妙な縁でレイリはその中心へと引き込まれてゆくのだ!



■なーんて感じで
下っ腹をドスンと殴られ続けるような
じわじわとした凄みが滲み、広がっていきますよ。
出てくる人達もとても魅力的な人間でたまりませぬ。
真っすぐで強大な力を持つ人達がひしめく中、
人間としては小童なレイリの直進力が見物です。



楽しみ楽しみ!





2016年11月28日月曜日

【漫画感想】「ヨルとネル」施川ユウキ


ヨルとネル、小さな小人の男の子二人が旅をするロードムービー的漫画。

小人、10センチくらいの大きさの本当の小人なのだ。
元は普通の小学生だったようだが、
何かの実験でそうなったらしい。
二人は科学研究所から逃げ出したモルモットなのだ。



逃げて隠れて、あてどなく進む。
普通の町中のすみっこを彼らは歩いてゆく。

小人らしくその小さな体で感じる
いろんなことを体験してゆく。

などといいつつ
基本ギャグ漫画なので
小人あるあるが始まる。
そして小さいからこそ発見することもある。
それはささいなどうでもいいことかもしれないが、
クスリとする笑いが彼らの心の支えだ。



元に戻る方法はわからない。
明日、猫に食われて死ぬかもしれない。
水たまりで溺れることなどたやすいことだ。

なので、ふたりはふざけ合って笑う。

ふたりがいれば安心だ。
そう互いが想い合っているが。
この漫画は一巻完結だ。
ちゃんと終わる。
映画のようにちゃんと終わる。



途中、これは作者が違えば
とんでもなく嫌な展開にすることも出来た。
しかしこの作者はちょっぴり優しいので。
この物語はちゃんと終わった。
幸せな物語だったな、と私は思った。









そういえばここのリンク↓キンドルの方にしたほうがよい?それとも紙の方で。

2016年11月21日月曜日

ボーダレス


■なんでしょうね、こういうのに拒否反応を示す人の気持ちって。
相撲で外国人力士が横綱になるのが嫌、と思う人と同じなんでしょうね。

でも、ここで大事なのは
お相撲さん自体はそんなことまったく気にしてないのですよね。
強い奴と戦って勝つ!
それのみです。

ぎゃーぎゃー言っているのは回りのただ見ているだけの人です。
別に自分は相撲取りになったりしない。

■文学のも同じ。
作家は別にそんなこと微塵も思っちゃいない。
むしろボブ・ディランより素晴らしいものを書いてやろうじゃないか!
と心に火を灯していることでしょう。

これまたギャーギャー言っているのは
文学が好きなだけな人
自分で書いたりもしたけれど
諦めて読んで批評する側に回った人。

■そんな人達は所属を「文学」にしたのですね。
そんなグループは別にないのですけど
「俺は文学グループの一員だ!」
と勝手に思っているのですね。

しかしそうすると得をするのです。
誰か作家が賞を取ると
自分のことのように喜べるのです。

私と同じグループのアイツが賞を取った、誇らしい!
って勝手に思うことができるのです。
さらにそんな奴と同じグループの俺も偉いのだ!
圧倒的な勘違いで良い気持ちになれるのです。

■だから違うグループの人が
自分の領域で賞を取られると怒るのです。
自分が良い気持ちになれない!
何の努力もせずにいい気持ちになれないじゃないか!
そう怒り出すのです。

はい、そうです
そもそも
そんなグループは無いよ。

誇りとは
思うものではなく。
誇れることを
実行することですよ。

あなたはただぼんやりと外の世界を眺めているだけの人なのです。


みうらじゅんがボブディランのマニアだというのは常識じゃないのか?^^
 - Togetterまとめ  @togetter_jpさんから

極楽京都日記: オリンピックの応援 


極楽京都日記: 国ってなんだろう? 

2016年11月17日木曜日

【怖い絵】手異人


夏頃、自転車で歩道を走っていると前方に見える街路樹に「手」が見えた。
誰かがもたれかかっていて人の体は向こう側に隠れているのだろうと思った。
しかし、自転車をこぎ出し前に進んでもいっこうにその姿は見えない。
手だけはそこにあるというのにだ。

私は気付く「手だけしかない」

手は人間で言うとヒジまでの長さしかなかった。
ヒジまでの手が街路樹に貼り付いていたのだ。

ギョッとした私に気付いたのか「その手」は振り向いた。
振り向くといってもその木の面に向けていた手の平をこちらに向けたということだ。
その手の平の中心に人間の様な口があり、
なにかをバリバリと食っていた。
口に端にセミの羽が垣間見えた。

私が固まったままでいると、
奴は手の平をくるりと返し。
そのヒジ辺りから生えている馬の様な人間の様な奇妙な小さい二本の足と、
手の平をつかって器用に木の表面を掴みワサワサと登って行った。

呆然とする私だったが恐怖もあり、
その行方を確認することもできずにいた。
何かの見間違いだろうと自分を言い聞かせ、
早々にその場所を去ったのだった。

のちに調べて見ると
そのような目撃例は少ないながらも
全国であるのだという。


極楽京都日記: なんか怖い絵 

極楽京都日記: 怖い絵 

極楽京都日記: なんか怖いヤツ

2016年11月10日木曜日

【小説感想】「聖なる怠け者の冒険」森見登美彦



■いやー、これ凄い好き!
とっても私の好みです!
森見登美彦小説は好きなのだけど
全部読んでるわけではないのですが。
これは私の真ん中にクリーンヒット!

■あ、最近文庫本版が出たらしく
それを買って読んだのでした。



これは怠け者のお話だ。
そして怠け者が怠け者のままに
勝利を勝ち取るという
愉快痛快な物語である。

いや、怠け者とは言っても
ちゃんと毎日仕事には行くし
それなりにちゃんとやることはやっているのだが、
週末はただただぐうたらと怠けて過ごしたい
昼まで寝るというのではなく
きっちり早起きして
のびのびと充実した怠けっぷりを発揮したいという
まっこと真っ当な怠け者の青年が主人公であるのだ。



そして毎度ながら舞台は京都だ。
しかも物語のクライマックスは祇園祭の宵山になる。
少し前から京都の町中に現れた怪人。
その名も「ぽんぽこ仮面」!
黒いマントを羽織り愉快なタヌキのお面をつけた怪人が
京都の町中をひた走る。
なんだ君は

「はっはっは、私はぽんぽこ仮面!
 さぁ、この手を掴むが良い!
 困った人を助けることが、
 我輩の仕事である!」

なんて愉快な奴が活躍する中
怠け者の青年は会社の変な先輩や奇妙な上司に付き合わされ
京の町を右へ東へ左に西に。
あぁ、これでは怠ける暇がない。
そんな彼の前に立ちふさがる京の怪人ぽんぽこ仮面。
そして現れる謎の探偵。
謎の悪の組織も現れて。
追うもの追われるもの。
時にはその肉体で戦い、
時には舌戦の大バトル!



宵山の京都の夜は
摩訶不思議
酒に酔い町に酔い
祭りの上気に人は惑う。

輝く町の光は
ぐるぐると回り
大スペクタルな展開を見せるのだ。

あぁ、僕はただ週末を怠けて暮らしたいだけなのに。




■なーーんて
そんな感じの愉快な物語で。
満足安心充足完了。
とてもよい時間を過ごすことが出来ましたので
大好きな本と相成りました。

あぁ、これはとても良いものだ。


■なんかこれはもと新聞連載だったらしく
挿絵が毎回入っていたのだがこれには収録されて無く。
別で挿絵集があるのだとか。
それも気になるなぁ。






2016年11月8日火曜日

未来予測図



■未来予想は外れることも多い。
ということは逆に
今現在において
「そんなの無理に決まっている」
ということが実現出来る可能性は非常に高いということだ。

■知識と知恵を振り絞ったSF作家でさえ
その予測が外れるのだから
あなたごときが何となくそう思う程度の未来予想など
ほんの少しの確実性もない。

■しかし、実際にやってみるとあんがい思っていた感じと違うな
という未来グッツも沢山あるっぽいよねー。
テレビ電話とか
スカイプとかやる世代はいるけど
携帯でテレビ電話使っている人ほとんどいない気がする
機能はあるのに。

■スマホ自体も出始めた当初
ほとんどの人が否定してたのにね。
「あんな画面をスッスって撫でてるの恥ずかしい!」
とか言ってたよねー。

■ウォシュレットは意外に
やってみると快適過ぎたパターンですよな。
もう元には戻れない人多数。
体感的に気持ちよい機械が良いのかもしれない。

■そして電動自転車
朝夕、子供を幼稚園保育園に送り迎えするお母様方々が疾走しております。

そう、これが未来!

■どんどん予想を超えた未来が広がっていきますぞー。
楽しみですなー。

極楽京都日記: 日本科学未来館 


極楽京都日記: 景気回復への施策。 

2016年11月7日月曜日

人のためにできること


■ありがちですよねー。
身の周りのことを見ない様にして
一足飛びに世界のことを語ってしまう
中二病的なドリーム!

普通にこつこつ頑張っていけばいいんですけどねー。

■そこにダメなギャンブラー精神がやってくるから困ったもの。
いろいろ負けが込んでいるんですよね。
なのでここで一気に大逆転だ!
負けた分と同じだけ賭ければ一気に最初の2倍になる!
なんてバカげたことを思いがち。

■ひとまずリセット。

そこからプラスを少しずつ。

当たり前のことなんですけどね。

何か特別なことをして
特別な自分になりたい!
みたいな欲望が見え隠れ。

いや、まぁそれを利用してやってしまうのも手ですけどね。
うだうだ言って結局やらないのであれば、
目の前の小さなことに達成感を見いだすのが
逆に最短の道だったりします。

あー、楽して儲けたいよねー(おい!)

極楽京都日記: 人生の目標 

極楽京都日記: 夢を叶える物語。

極楽京都日記: 漫画の種類 

極楽京都日記: 救世主はサラリーマン 

2016年11月1日火曜日

PPAPは口に出すと気持ちよくなる言葉だったのだ!【#PPAP】

「PPAPが何故面白いのか分からない?」
というのを良く聞くので
え?あれほど分かりやすいものもないだろうがよ?
と思ったのでちょっと説明してみる。



■私はここ最近「口に出すと持ちよくなる言葉」って
言葉遊びみたいな漫画を描いているのだけど。
これがまんまだったのよねー。
そう!「PPAP」「ペンパイナッポーアッポーペン」は
「口に出すと気持ちよくなる言葉」だったのだ!

それを至極丁寧に装飾してガッツリ説明的にしたのがあの面白動画だったのです。



波裂音、半濁音「ぱぴぷぺぽ」は口がポンと開いて体感的に気持ち良いのよね。
そしてそれが文章の中にリズミカルに並んでいるとなおさら良い。
そう「ペンパイナッポーアッポーペン」はドラムなのです。

■ドラムを口で言うと「ドン、タッ、ドド、タッ」とかになるでしょ?
「だじづでど」などの濁音も強い感じで気持ちの良い言葉。
バスドラムに濁音。

そしてそれを半濁音にする
「ポン、パー、ポポ、パー、ポッポ、パー、ポポ、パー」
ちょっと愉快なドラムになる。
下敷きをピヨンピヨンとするときの音にも近いかもね。



■それを普段使っている単語の組み合わせで愉快なドラムビートを作る。口で。
なので普通の言葉を喋っているのに
なんだか妙にリズミカルで口が気持ちよい流れになるのです。



ただこの一点を伝えるためだけに
キャラを作って
前フリ作って
踊りや振り付け作って
音楽まで作るという
ものすごく丁寧に説明されたネタなので
感服するしかないわけですよ。

いろんな「間」とかもバツグンだしねー。


マイケル・ジャクソンの作曲法もこれに近いんだよね。
彼はリズムで歌を作る。
ポー!
(それの変化系が宇多田ヒカルだったりするのだけど、それはまた別の話)



■あと英語でやったこと!
これ思い付かなかったー!
いやー、ラーメンズの小林賢太郎も言葉遊びネタはよくやっているんだけど
あくまで日本語でやっていて
言葉だから日本語でしかできないと
思い込んでいたー!
下手こいたー!!
どってんばったん!



■まぁ、そんなわけで
私の描いている「口に出すと口が気持ちよくなる言葉」も見てやってくださいな。
ただし読むときは必ず口に出して声に出して読んでください。
そうでないとPPAPが分からない人と同じ様に
「何が面白いか分からない」って言いますから。
アトラクションです。
楽しみましょう。



WEB漫画【新作更新】口に出すと口が気持ちよくなる言葉(仮)


↑どちらでも同じ。










悪の組織サンダー